樹木医日記 ~木々との語らい~ No.74〜
「フジ移植 part 1」 ( 樹木医 冨田 改 )
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.73〜
「無農薬でチャドクガ防除」 ( 樹木医 高野絵理奈 )
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.72〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.71〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.70
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.69〜
2022年 夏
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.68〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.67
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.66〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.65
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.64〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.63〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.62〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.61〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.60〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.59〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.58〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.57〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.56〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.55〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.54
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.53
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.52〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.51
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.50
マツノザイセンチュウ 画像
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.49〜
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.48〜
ここで一つ気になることがあり、お話したいと思います。
このハルニレは以前ニレチュウレンジというハバチが大量発生し食害を受けました。そのため神社は対策として防虫シートを施工し、毎年、業者による薬剤散布を行い発生を抑えている状況です。
さて突然ですが、皆さんはワカケホウセイインコというインコをご存知でしょうか。このインコは外来種でペットとして飼われていたものが逃げ出し、自然増殖しているようなのです。カラスを一回り小さくしたぐらいの大きさで、草食ではあるのですが、性格が凶暴で日本の在来の鳥たちを攻撃し追い出しているというのです。
実はこの神社にはこのワカケホウセイインコがたくさん生息しています。
このワカケホウセイインコが増殖した時期と、ハルニレにニレチュウレンジが大量発生した時期がどうやらリンクしているらしいのです。
簡単にまとめると、
①飼われていたワカケホウセイインコが逃げ出し、増殖した。
↓
②ワカケホウセイインコは住処を確保するため、神社にいた昆虫を食べる在来種の野鳥を追い出した。
↓
③捕食者である野鳥がいなくなった為、食物連鎖のバランスが崩れニレチュウレンジが大量発生してしまった。
というロジックです。
これはあくまで仮説にすぎないのですが、少なからずその影響はあるのではないかと考えています。
この事例にみられるように、樹木医は木のことだけを見ていては正確な診断や対処方法は得られないということです。
木を見て、森を見て、昆虫をみて、地域社会を見て、牽いては世の中の動き、人々の生活の動向まで視野にいれて考察しなければならないと再認識しました。
今後も広い視野を持って、幅広い知見の元診断を行っていきたいと考えています。
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.47〜
これは以前紹介した弊社で管理している公園内のサクラの根の写真です。
数年前より枯枝が増えてきた影響で開花の数も少なくなってしまいました。
原因を調査していた所、この様な状況の根を発見し、根の凸凹の正体を判明すべく病理鑑定に出しました。
その結果、根の凸凹はネコブセンチュウという体長1mm以下のウナギ型の微細な生物の仕業と判明しました。
このセンチュウ類の仲間に対する防除法は幾つかありますが完全に除去することは難しく、
根の処置は今後、解決せねばならない課題の一つとして悩まされそうです。
樹木医日記 ~木々との語らい~ No.46
今回は、樹木医日記No.40でご紹介したシラカシの余盛除去処置後の経過報告をさせていただきます。
処置後一年を経過しての写真です。
左と右を見比べてみてください。
明らかに新しい枝が内側から吹いているのがわかります。
また、葉の大きさ、色、艶もよくなっています。
樹木医日記~木々との語らい~No.45~
今回は、以前から樹勢回復を行ってきたソメイヨシノについての報告です。
このソメイヨシノは、地域のシンボルとして、市の天然記念物に指定されています。
冨田樹木医が依頼を受けてはじめて伺ったときは、深植えによる樹勢衰退が確認され、キノコもたくさん出ている状態だったそうです。
現在は、余盛りの除去、土壌改良、キノコの殺菌などの定期的な治療により、樹勢が回復しつつある状態です。
ふところからでた新しい枝もだいぶ大きく成長してきました。
今回の剪定は、その新しい枝に光を当てて育成をすることを目的として行いました。
どうか、うまく育ってくれますように。
今後も定期的な治療と経過観察を続け、このソメイヨシノの回復を見守っていきたいと思います。
樹木医日記~木々との語らい~No.44~
樹木医日記~木々との語らい~No.43~
樹木医日記~木々との語らい~No.42~
樹木医日記~木々との語らい~No.41~
樹木医日記~木々との語らい~No.40
樹木医日記~木々との語らい~No.39
樹木医日記~木々との語らい~No.38
樹木医日記~木々との語らい~No.37
樹木医日記~木々との語らい~No.36
樹木医日記~木々との語らい~ No.35
クロマツノ樹勢回復(樹木医 北 和俊)
6か月ほど前に菌根菌治療を行ったクロマツがあります。菌根菌とクロマツの根との共生関係が良好な兆候として、キノコが発生したという事例があるので、その確認も含めて経過観察に訪れてみました。
根周りの菌根菌治療を行った場所をみてまわると、5か所にキノコを確認できました。(写真1)
菌根菌とクロマツの根との共生関係が良好な兆候はみられましたが、6か月前の状態と比べて枝葉の量はそれほど増加しているとは言い難い状況です。(写真2)
今年の春から伸びてきた枝は、前年に作られた芽から展開した枝葉なので、菌根菌治療の影響がでてくるのは、今年作られた芽が展開する来年以降ではないか、と考えます。
今後、さらに枝葉の量が増加、樹勢が上向くことを期待し、観察を続けていきたいと思います。
樹木医日記~木々との語らい~ No.34
カエデの異変(樹木医 冨田 改)
紅葉の季節が始まっております。
その年の気候とも関係しますが、今年の紅葉はどうだろうか。
紅葉の代表的な木はカエデの仲間ですが、近年、紅葉が始まる前に落葉してしまったり、
葉が褐色に変色してしまったりと残念な結果となっています。
皆さまの周りにはこんな現象は出ておりませんか。
これは明らかに病気です。
もしこのような症状が出ているようでしたら専門家に診てもらい、対処が必要です。
黒紋病、うどんこ病、首垂細菌病等、原因は様々考えられます。
お早目にご相談下さい。